活動報告 宮城県本吉郡南三陸町 2012年7月14日(土)

太田医療技術専門学校 45名(教職員3名)+粟田、高橋

 今回の作業現場は、伊里前「管の浜」という場所でした。過去何度となく作業を行った伊里前ですが、今回の場所は初めてです。南三陸町VCとしても初めて作業に入る現場だったそうで、高く伸びた雑草に隠れて、屋根瓦やコンクリートの塊、そして、目の前の伊里湾から打ち上げられた海中の石などが散乱していました。
 震災から2度目の夏が迫っているのに、こんな場所がまだ残っているのか…というのが、まず思った事でした。
 作業内容は「瓦礫の撤去」と「側溝の泥出し」ですが、現場は人の背丈ほどもある雑草に覆われ、撤去した瓦礫を集める場所もありません。
 まずは雑草を抜くところからスタートし、次いで家屋の敷地を片付け、同時進行で泥に埋まった側溝を掘り出して行きます。家屋の敷地の片付けは、瓦礫を集めるスペースを確保するための作業を兼ねています。
 現場は広く、作業内容は多岐に渡るため、相当に細かく作業を分担し、作業の進行と共に刻々と変化してゆく現場の状況に、都度対応しなければなりません。また、個人参加のボランティアの方や、他団体の方々との連携も考えなければなりません。
 その難しい作業を、今回は太田医療技術専門学校の生徒達に、あえて委ねてみました。
 生徒達のリーダーとサブリーダーの3名を集め、作業内容と現場の詳細を説明し、後の判断は彼らに任せました。桐生災害側としては、作業の大枠だけを決めた形です。
 生徒達の多くは救急救命士を目指す若者で、また災害現場での活動の訓練を積んでいる事もあって、作業のスピードや連携の巧みさなど、他に類を見ないパフォーマンスを発揮してくれました。何より、掛け合う声の絶える事のない士気の高さには、それなりに多くの現場を経験してきた私達も舌を巻くばかりでした。
 広い現場の、作業の全てを完遂することはできませんでしたが、限られた数の1輪車やバケツを工夫して使い回し、伸びた雑草と瓦礫と泥に埋もれた家屋3軒余の敷地の片付けと、付随する範囲の側溝を掘り出す事ができました。

追記1
今回、桐生災害支援VCの、泥掻き支援という形で始まった活動が、100回の節目を迎えました。

追記2
早朝、VCに到着する前、志津川の防災対策庁舎で、歌津伊里前に実家があったという仙台在の女性から、貴重なお話を聞く機会を得ました。

次回の活動は7月22日(土)になります。


 
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